みなさん、こんにちは。音楽ブロガーのベア三郎です。
数ある音響メーカーの中でも、トップクラスの音質を誇るBose。その中でも、昨年の秋に発売された『QuietComfort 45』は、ワンランク上のヘッドホンを探している方におすすめのヘッドホンです。
外音取込みと業界最強クラスのノイズキャンセリングを搭載し、複数の機器と同時接続できる『マルチポイント』にも対応。
この記事では、約半年にわたり使い続けた筆者が、『Bose QuietComfort 45』のメリット・デメリットについてレビューします。同価格帯の人気モデルである『ゼンハイザー MOMENTUM Wireless M3』・『ソニー WH-1000XM4』との比較も書きましたので、ぜひ参考にしてみてください。
それでは気になるポイントをチェックしていきましょう!
Bose QuietComfort 45の概要
現在、Boseのノイズキャンセリングヘッドホンはフラッグシップモデルの『NOISE CANCELLING HEADPHONES 700』と『QuietComfort』シリーズの2つに分かれています。
『NOISE CANCELLING HEADPHONES 700』シリーズは、調整可能なノイズキャンセリングやタッチセンサーを備え、多機能で価格も一級。
一方、『QuietComfort』はBoseのプレミアムサウンドはそのままに、機能面を絞ることで求めやすい価格にしたシリーズとなっています。普段使いを意識しており、折り畳める構造になっているのも大きな特徴。
両シリーズ・最新モデルの主な仕様は次の通りです。
QuietComfort 45 | Noise Cancelling Headphones 700 | |
サイズ | 18.4 cm(H)x 15.24 cm(W)x 7.62 cm(D)(0.24 kg) | 16.5 cm (W) x 20.3 cm (H) x 5.1 cm (D) (0.25 kg) |
カラー | ブラック、スモークホワイト | ブラック、ラックスシルバー |
ノイズキャンセリング | Quietモード(ハイブリッド方式)・Awareモード | 11段階で調整可能(ハイブリッド方式) |
コントロール | ボタン | タッチ |
バッテリーライフ | 24時間 | 20時間 |
音声コントロール | スマートフォン搭載の音声アシスタント | スマートフォン搭載の音声アシスタント |
コーデック | SBC、AAC | SBC、AAC |
Bluetooth | 5.1 | 5.0 |
イコライザー調整 | 『Bose Musicアプリ』経由 | アクティブEQの自動調整、『Bose Musicアプリ』経由 |
同時接続 | マルチポイント(最大2台)、マルチペアリング(最大8台) | マルチポイント(最大2台)、マルチペアリング(最大8台) |
価格(Bose公式) | ¥39,600 | ¥46,750 |
発売日 | 2021年10月28日 | 2019年9月12日 |
さまざまなレビューを調べた結果、両者のサウンド差はほぼ無いようです。機能差=価格差といっても過言ではなく、タッチセンサーにこだわりが無ければ、より新しい『QuietComfort 45』が第1候補になるでしょうか。
携帯性やバッテリーライフ改善、外音取込み機能の追加にBluetoothバージョンの刷新など、QC45のほうが有利な面も数多くあります!
前モデルである『QuietComfort 35 Ⅱ』と『QuietComfort 45』に外観の違いはほとんどありませんが、バッテリー性能が向上しているほか、新たに『アウェアモード(外音取込み)』を追加。より持ち出しやすくなっています。
『QuietComfort 45』はボタン操作となっており、左イヤーカップにノイズキャンセリングモードを切り替える『アクションボタン』、右イヤーカップに『音量ボタン』とさまざまな機能が呼び出せる『マルチファンクションボタン』を搭載。スマホに搭載されたSiriやGoogleアシスタントにアクセスしたり、着信した電話に出ることができます。
充電ポートはUSB-Cに変更され、満充電には最長で2.5時間必要です。音声端子は3極の2.5mmを採用しており、一般的なヘッドホンに比べて一回り小さいBose仕様。有線で接続したい場合は、付属の3.5mm⇔2.5mmケーブルを使って繋ぎます。
ただし、3極端子なので有線で接続した場合はマイクが使えません。
着け心地も抜群によく、クッションとヘアバンドに高級感のある上質なシンセティックレザーを採用。クランプ圧も最低限に計算されており、やさしく耳にフィットします。ここは使う人によると思いますが、筆者は長時間使ってもまったく耳が痛くなりませんでした。
細かなディテールにこだわった、確かな作りのヘッドホンです♪
Bose QuietComfort 45のサウンド評価
Boseの特徴とも言える豊かな低音を実現する『TriPortテクノロジー』や、小さな音量でもクリアな音質を保つアクティブEQなどを搭載し、フラッグシップモデル『Bose Headphones 700』と同等クラスのオーディオ性能を誇る本製品ですが、実際のところ、どうなんでしょうか。
ポップス
『Bose QuietComfort 45』はどちらかというとフラットな音質。オールジャンルでいい音を聴かせてくれますが、さまざまな音楽ジャンルが混ざったポップスを聴くと、ヘッドホンが持つ特性がよくわかります。米津玄師の『M八七』でも、いい意味でクセが少なく、低音~高音がバランスでしっかり出ていることがわかります。音の広がりも最高です。
ロック
音の解像度がめちゃくちゃ高い『Bose QuietComfort 45』なら、プレイヤーのダイナミクスを極限にまで味わうことができ、ロックとの相性も抜群。出だしの歪みまくったギターの音圧、空気感がヘッドホンを通じて伝わってきます。音の分離が難しいロックも、高い解像度のおかげで各楽器の分離感もほどよく、耳に絡みつくようなベースが気持ちいい。そんじょそこらのヘッドホンでは味わえませんね。
ジャズ
ティグラン・ハマシアンの『All the Things You Are』は、アコースティックなピアノとサックスのみのシンプルな演奏なので、ヘッドホンの良し悪しがダイレクトに伝わる楽曲。ピアノとサックスの絶妙な距離感がすばらしく、『Bose QuietComfort 45』の定位感が繊細かつ再現性の高さが伺えます。
流れるようなピアノの前に細かな息遣いまで聴こえてきそうなサックス。音の情報量がしっかりしているので、まるで目の前で演奏しているかのような錯覚さえ覚えます。
クラシック
ジャズも最高でしたが、クラシックではどうでしょうか。先に言っておくと、「Boseって低音でまくりでドンシャリなサウンドだから、クラシックは苦手なんじゃないの?」というのは完全な誤りです。
映画音楽界の巨匠『ジョン・ウィリアムズ』。この楽曲では現代最高のチェリスト『ヨー・ヨー・マ』と『ニューヨーク・フィル』という全人類待望の組み合わせが実現。まず、チェロの音色が文句なしに美しい。明瞭な音作りで、音の立ち上がりから儚く減衰するあたりまで、音のダイナミクスを余すことなく味わうことができます。
現行ラインナップの中でも最強クラスのノイキャン性能
『Bose QuietComfort 45』は内側と外側のマイクでノイズを打ち消す、ハイブリッド方式のノイズキャンセリング機能を搭載しています。また、パッシブノイズキャンセリングにも徹底した設計がなされており、イヤーカップの材質や形状の工夫でより高い静粛性を実現。
まさに、着けた瞬間に静寂に包まれる感じで、他のハイエンドクラスのヘッドホンと遜色ありません。耳の圧迫感やホワイトノイズもまったく無く、クラシックのような静かな音楽を聴くときでも自然なサウンドが保たれます。音への影響をまったく感じないのはさすがBose。凄すぎです。
ゼンハイザー『MOMENTUM Wireless M3』、ソニーの『WH-1000XM4』あたりと比べてどうか
『Bose QuietComfort 45』は、圧倒的な音質で定評のある『ゼンハイザー MOMENTUM Wireless M3』よりクセが無く、明瞭なサウンド。ノイズキャンセリングに強みを持つ『ソニー WH-1000XM4』と比べても、ノイキャン性能はわずかにWH-1000XM4に劣るものの、十分な性能ですね。むしろ、より自然なノイズキャンセリングで、耳の圧迫感が一切ないのはさすがBose!
着け心地はどれも優れていますが、しっとりとした上質のシンセティックレザーの肌触りはすばらしく、重量たったの0.24kgと最軽量。とても軽いので、長時間の装着でも違和感ありません。
まとめ
今回は『Bose QuietComfort 45』について実際に使用した感想を書きました。発売から約半年、ほぼメインのヘッドホンとして活躍しており、クセのない高品質なサウンドが特に気に入っています。
Boseと言えば低音が強調されているイメージがありますが、そんなことはなく『オールジャンルいい音で楽しめるヘッドホン』と言えるでしょう。
スマホとタブレットを同時にペアリングできるので切り替えも楽々♪
総合:29.5/30点
音質: 10/10
着け心地: 10/10
ノイズキャンセリング性能: 9.5/10
対応コーデック:SBC, AAC
再生時間:最大24時間
唯一、改善して欲しいと思ったのはオーディオ端子が2.5mmなところ。3.5mmの端子が多い中、これだけ形状が異なるのは使い勝手が悪いです。逆に言えば、半年使って悪いところはこれだけ。
以上、ベア三郎でした!
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