【Sonos Beam(Gen2)】音楽マニアの家電アドバイザーが徹底チェック! – 高評価サウンドバーは本当に買いなのか

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ここ数年の巣ごもり需要で、急成長したサウンドバー市場。その中でも、アメリカ生まれの「Sonos(ソノス)」は、本格的なシネマサウンドを提供するブランドとして、音にこだわるユーザー層から高い評価を受けています。

今回ご紹介する『Sonos Beam(Gen2)』は、2021年11月18日の発売以降、その卓越した完成度が話題を呼び、世界中のレビューサイトで続々と高評価を獲得しています。

とはいえ、執筆時点で約5万円という価格は、サウンドバー初心者にとって、少々躊躇するほど高額であることも確かです。

そこで本記事では、これまで数々のサウンドバーをチェックしてきた筆者が、Sonos Beam(Gen2)の実力を徹底チェック。本当に価格に見合った製品なのか、確かめたいと思います。

ベア三郎

高いポテンシャルを持つサウンドバーの魅力に迫ります♪

目次
ベア三郎
家電製品アドバイザー(総合)
家電製品アドバイザーの資格を持つ家電の専門家。ほかにも複数の国家・ベンダー系IT資格を持つエンジニアの側面も。趣味のギター・ピアノは20年超のキャリアがある音楽大好きこだわり強めのクマです。

Sonos Beam(Gen2)の特長

Sonos Beam(Gen2)は、同社のエントリーモデルサウンドバーでありながら、執筆時点の販売価格は約5万円と、サウンドバー全体ではミドルクラスの製品に位置します。

その名前からわかるように2世代目のBeamであり、新機能としてHDMI eARCや三次元音響フォーマット『ドルビーアトモス』に対応。スピーカー構成も3.0chから5.0chにアップグレードされ、外観もファブリックからポリカーボネートへと刷新。着実な進化を達成しています。

ドルビーアトモスとは、前後左右のサラウンドに加え、高さ方向の音を表現する空間オーディオ技術です。例えば、上空を飛行機が通過するシーンでは、まるで音が頭上から降り注ぐかのように聴こえます。ただし、Sonos Beam(Gen2)は1本のバースピーカーのみというシンプルさがウリなので、あくまで仮想的な技術である点をご留意ください。

とはいえ、Sonos Beam(Gen2)のドルビーアトモスはかなり出来がいいです。第1世代から約1.4倍高速になったチップのおかげなのか、同価格帯のドルビーアトモス対応のサウンドバーと比べても、ハイトチャンネルの輪郭がハッキリとしています。さらに、スマホからSonosアプリを使用して高さ方向の音を調整できる点も非常にユニークです。

Sonosアプリ

Sonos Beam(Gen2)は、サウンドクオリティにも妥協がありません。5.0chのハイレゾオーディオ対応スピーカーを内蔵し、アカデミー賞受賞経験を持つ音楽プロデューサーによる緻密なチューニングも施されています。加えて、サブウーファーは搭載されていないものの、4つの楕円形ミッドウーファーと、3つのパッシブラジエーターを採用し、豊かで力強い中音域と低音域が味わえます。

出典:https://www.sonos.com
ベア三郎

マンションのリビングには十分すぎる迫力♪

Sonosアプリを使えばイコライザー調整もできるため、低音が好みでない場合でも、簡単に調整することができます。さらに、深い重低音が欲しい方は、同社のワイヤレス・サブウーファー「Sonos Sub Mini」や「Sonos Sub」を追加することで圧倒的な重低音を体感できます。

主な仕様

項目説明
アンプクラスDデジタルアンプ × 5
スピーカーツイーター × 1、フルレンジウーファー × 4 (パッシブラジエーター × 3)
イコライザーSonosアプリから低音、高音、ラウドネスを調整可能
マイク音声アシスタント対応の5つの遠距離対応マイク
Wi-Fi802.11 b/g/n(2.4GHz)
LANイーサネットポート × 1(10/100Mbps)
アプリSonosアプリ(AppleまたはAndroidデバイスに対応)
接続ポートHDMI ARC/eARCポート、光オーディオ、LAN
音声コントロールAmazon Alexa、Google アシスタント
対応音声フォーマットステレオPCM、ドルビーデジタル、ドルビーデジタルプラス、ドルビーアトモス(ドルビーデジタルプラス)、ドルビーアトモス、ドルビーTrueHD、ドルビーアトモス(True HD)、マルチチャンネルPCM、ドルビーマルチチャンネルPCM
その他Trueplay、Apple AirPlay対応

Sonos Beam(Gen2)の外観

Sonos Beam(Gen2)は、コンパクトでスタイリッシュなデザインが特徴で、サイズは高さ69mm、幅651mm、奥行き100mmで、重量は2.8kgとサウンドバーとしてはかなりコンパクト。どんなサイズのテレビでも、違和感なく設置できると思います。カラーバリエーションはブラックとホワイトの2種類で、インテリアに合わせてチョイスしましょう。今回、購入したのはブラックですが、ホワイトもエレガントで美しい色合いです。

第1世代ではフロントグリルがファブリック素材でしたが、ポリカーボネートにアップデートされ、重厚感ある見た目に。背面まで覆われたグリルが拡がりあるサラウンドを演出します。

ベア三郎

スタイリッシュかつ重厚感ある風合い♪

Sonos Beam(Gen2)の操作性

次に操作性について触れておきましょう。驚くかもしれませんが、実はSonos Beam(Gen2)にはリモコンが付属していません。基本的には、CEC機能を使ってテレビのリモコンで操作し、必要に応じてデバイスの天面にあるタッチパネルや、Sonosアプリを使って操作します。慣れるとリモコンよりもアプリのほうが便利に感じるはずです。

CECとは、HDMIで接続したサウンドバーの音量をテレビのリモコンで操作するための機能です。電源のOFF/ONも連動します。ただし、チャンネル切替ができないなど制限もあります。

ベア三郎

Amazon Alexaをはじめ、さまざまな音声アシスタントも使えます。

Sonosアプリ

Sonosアプリでは、サウンドバーの操作はもちろん、イコライザー(EQ)やハイトオーディオなどの設定が直感的なUIを通じて簡単に行えます。また、Sonos独自のストリーミングサービスのほか、SpotifyやYouTube Music、Apple Musicなどの音楽サービスが一元管理でき、タップ一つで楽しむことができます。

ベア三郎

筆者はよくリモコンを見失うので、ちょうどいいかも♪

IRリピーターは未搭載

少し残念なのが、Sonos Beam(Gen2)にはIRリピーター機能が搭載されていないこと。サウンドバーの設置位置によっては、テレビのリモコンの受信部が隠れてしまうケースがあり、思ったようにテレビのリモコンが使えなくなってしまうこともあります。そん時は、IRリピーターと呼ばれる機能を使ってリモコンの信号をテレビに届けあげる必要があります。IRリピーターを内蔵したサウンドバーもありますが、後付けのIRリピーターも沢山あるので探してみてください。

Sonos Beam(Gen2)の接続はとっても簡単

Sonos Beam(Gen2)の背面はこんな感じです。左から、電源・設定ボタン・LAN・HDMI(ARC/eARC)が付いています。

接続もシンプルで、電源をコンセントに挿し、あとはHDMIケーブルをテレビとつなぐだけ。シンプルなのはサウンドバーならではと言えます。Sonos Beam(Gen2)は、HDMI ARCまたはeARCに対応しているため、テレビ側のHDMI端子も必ずARCかeARCに挿してください。もし、テレビのHDMIがARC/eARCに対応していない場合でも、付属の光オーディオアダプタを使用して接続できますが、ドルビーアトモスを楽しむためには、ARC/eARCに対応したHDMI接続が必須です。

ベア三郎

ドルビーアトモスをよりよい環境で楽しむにはeARC接続がおすすめです。

さらに、Sonos Beam(Gen2)はApple AirPlayにも対応しており、iPhoneやiPad、Macからサウンドバーに直接サウンドを送り、Siriを使って音量を調節できます。

ベア三郎

付属のケーブルは、電源・HDMI・光オーディオアダプタのみです。

部屋に合わせてサラウンドを最適化できるTrueplayチューニング

Sonos Beam(Gen2)は、iOSデバイスのマイクを利用して空間の音響特性を分析し、スピーカーのイコライザー設定を最適化する『Trueplayチューニング』技術を搭載しています。実際に設定する前と後を比べてみると、サラウンド感が増し、音像がよりクリアになった印象を受けました。ただし、この機能はiPhoneやiPadなどのiOSデバイスが必要になります。

気になるサウンドは?

55インチテレビにつなげた様子

サウンドバーでもっとも重要なポイントである音質について評価していきます。競争が激しいアメリカで高い評価を受けているサウンドバーブランドですが、Sonos Beam(Gen2)はどうでしょうか。

『ジュラシックワールド/新たなる支配者』でチェックしてみると、すぐに分かったのは圧倒的なサラウンド感です。Trueplayでチューニングしたおかげなのか、バータイプのサウンドバーとしては、サラウンド性能がまさにずば抜けていると言っても過言ではないと思います。

恐竜の鳴き声が左右から聴こえ、上空を飛ぶ飛行機も高さをしっかり感じることができました。ハイトスピーカーが搭載されていないのに、ここまでドルビーアトモスによる空間オーディオドが体感できるとは驚きです。

ツイーターとミッドレンジの楕円形ウーファーを組み合わせた5.0チャンネルのセットアップにより、低音域・中音域・高音域ともにバランスがよく、バーチャルサラウンドによくある籠るような感じはありません。サブウーファーレスではありますが、サウンドバーに求める十分な低音があり、EQでさらに調整もできるので、多くの人にとって満足できる低音域でしょう。また、とにかく明瞭で拡がりあるサウンドステージは圧巻です。

ベア三郎

臨場感あるサウンドで映画を余すことなく楽しむことができました。

定番サウンドモードもしっかり搭載

Sonos Beam(Gen2)には、シーンに応じて音質を変えることができるいくつかのサウンドモードが備わっています。ナイトサウンドは、深夜など静かに楽しみたい時間帯にコンテンツを視聴したい際に最適です。ナイトサウンドは、静かな音を強調し、大音量の音を抑制することで、小さな音量でも会話がよく聴こえるようになります。また、スピーチエンハンスメント機能を使えば、人間がしゃべる音声の周波数帯域を強調し、聞き取りづらい『ささやき声』や効果音で聞き取りにくい『アクションシーンでのセリフ』も聞き取りやすくなります。

さらに臨場感あふれるサウンド体験を求める場合は、サブウーファーとリアスピーカーのペアを追加することも可能です。Sonosのプロダクトは簡単にワイヤレスで接続できるため、自分好みのシステムを組み立てることができます。

Sonos Beam(Gen2)の拡張性

出典:https://www.sonos.com

Sonos Beam(Gen2)は単体でも十分優れた音質ですが、サブウーファーやリアスピーカーを追加することで、さらに臨場感あふれるサウンドが楽しめます。製品の組み合わせを活用し、自分だけの音楽空間を作り上げましょう。

例えば、Sonos Playスピーカー2台をリアスピーカー用にペアリングして、後方のサラウンド感を増すことも可能。まるで音楽が部屋全体を包み込むような体験が可能になります。

まとめ:エントリークラスを卒業したい方にピッタリ。将来的な拡張も容易な本格派サウンドバー

Sonos Beam(Gen2)は、コンパクトなサイズでありながら、高性能なDolby Atmos対応サウンドバーとして、映画や音楽、ゲームなどのエンターテインメントを楽しむことができるサウンドバーです。手軽に設置でき、拡張性も十分。そしてSonosアプリとストリーミングサービスとの連携も魅力です。特筆すべきは、スピーカーの音質を部屋に合わせて最適化してくれるTrueplayチューニング技術。快適なサウンド体験を得るための独自技術で、Sonos Beam(Gen2)でしか味わえないワンランク上のキャリブレーション機能です。

また、Dolby Atmos Musicなどのハイレゾオーディオ音源にも対応しており、iOSであれば、それがAirPlayで手軽に聴けるのは嬉しい限り。さらに、Amazon AlexaやGoogle アシスタントを通じて声だけで操作したり、スマートホームデバイスが使えるなど操作性を高める機能も充実しています。

執筆時点で約5万円と、確かに高価なサウンドバーではありますが、細部までこだわり抜いた製品なので、満足度は高いはず。将来的な拡張性も十分なので、音にこだわりがある方にもオススメです。

以上、ベア三郎でした!

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