【SONY HT-S2000実機レビュー】スピーカー拡張に対応するドルビーアトモス搭載のコンパクトサウンドバー!

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テレビで映画館のようなサラウンドを楽しみたい!というニーズの増加に伴い、ここ数年一気に普及が進んでいるサウンドバー。

一昔前まではサラウンド環境を構築しようとすると、沢山のスピーカーをケーブルで配線する必要があり、けっこう大変でした。

いまでは仮想的に複数のスピーカーを再現する「バーチャルサラウンド技術」が発展し、テレビのサウンドを手軽にアップグレードできるようになっています。

そんな中、優れた音質と高い技術力を持ったSONYのサウンドバーが大人気。特に、SONY独自のバーチャルサラウンド技術は目を見張るものがあります。そこで今回は、2023年6月にSONYから発売されたばかりのサウンドバー「SONY HT-S2000」を実機レビュー。

使って分かったSONY HT-S2000のメリットだけではなく、デメリットについても触れていますので、購入を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次
ベア三郎
家電製品アドバイザー(総合)
家電製品アドバイザーの資格を持つ家電の専門家。ほかにも複数の国家・ベンダー系IT資格を持つエンジニアの側面も。趣味のギター・ピアノは20年超のキャリアがある音楽大好きこだわり強めのクマです。

SONY HT-S2000の特長

HT-S2000は、SONYから2023年6月10日に発売された3.1ch仕様のサウンドバーです。サイドのフロントスピーカーに加え、セリフが聴きやすくなるセンタースピーカー、迫力ある重低音を実現するデュアルサブウーファーを搭載しています。

各スピーカーユニットには、音質向上のために振動版のサイズを限界まで拡張したX-Balanced Speaker Unitを採用。合計5基のスピーカーで明瞭かつ安定したサウンドを実現しながらも、SONYのオールインワンサウンドバーでは最小となる「横幅80cm」のコンパクトボディがウリとなっています。

また、前後左右を中心とした従来のサラウンドに加え、垂直方向の音を表現する「ドルビーアトモス」「DTS:X」といった最新フォーマットにもしっかり対応。

左右にはバスレフポートを備え、迫力ある低音の再生を可能にしています。

接続端子などは背面にまとめられており、SONY製サウンドバー特有のIRリピーターも搭載。サウンドバーが、テレビのリモコン受信部を遮ってしまう心配がありません。

テレビとの接続はHDMIケーブル1本で繋ぐだけと非常にシンプル。HDMIはARC/eARCに対応しています。

モデル名HT-S2000
チャンネル3.1ch
出力250W
バーチャルサラウンドドルビーアトモス、DTS:X対応
Bluetoothあり(Ver5.2)
Wi-Fiなし
HDMI端子数1出力 (eARC/ARC)
光デジタル入力1
サブウーファー×2(内蔵)
寸法 (幅 x 高さ x 奥行き)800mm X 64mm X 124mm
重量3.7kg
HT-S2000の主な仕様

① SONY定番のバーチャルサラウンドをしっかり継承

イメージ:https://www.sony.jp

HT-S2000では、バー1本で立体音響を実現するため、SONYが長年培ってきた「S-Force PROフロントサラウンド」「Vertical Surround Engine」といったバーチャルサラウンド技術を搭載しています。音の反射や耳の錯覚を利用し、HT-S2000でも立体音響が楽しめるようになっています。

イメージ:https://www.sony.jp

加えて、HT-S2000では新たに新開発の「アップミキサー」を追加。ストリーミングサービスやスポーツ番組などの2chコンテンツを立体音響にアップスケーリングしてくれます。サラウンド効果はリモコンまたはアプリにある「SOUND FIELD」ボタンから簡単にOFF/ONできるので、必要な時だけ有効化すればOKです。

シンプルで使いやすいリモコン

リモコンはとてもシンプルです。音量調整の他、3段階で選べるサブウーファーの音量調整と音声モードの切替などが行えます。音質の細かな調整は行えませんが、HT-S2000はデフォルト状態で非常にいい音がでますので、そこまで気にする必要は無さそうです。

② 低音やサラウンドサウンドを拡張できるオプションスピーカー

HT-S2000の魅力の一つが拡張性です。HT-S2000では、低音やサラウンドを拡張できるオプションスピーカーを用意しており、オプションスピーカーを追加することで、映画やゲームをより臨場感のあるサウンドで楽しむことができます。

追加可能なオプションスピーカーは、以下の通りです。

イメージ:https://www.sony.jp

エントリーモデルのHT-X8500は、オプションスピーカーに対応していません。将来、拡張するかもしれない方は、HT-S2000以上のモデルを検討する必要があります。

③ スマートフォン用アプリ「Home Entertainment Connect」対応

HT-S2000では、新しいスマートフォン用アプリ「Home Entertainment Connect」が使えるようになりました。音量はもちろん、細かなサウンド設定を行ったり、オプションのリアスピーカーやサブウーファーの接続も簡単操作で行えるようになっています。

まだリリースされたばかりなのか、UIは文字量が多めでアイコンが少なく、あまり洗練されていない印象。逆に言えば、どんな機能なのか読めば分かるため、好みは分かれるかも。ただ、リモコンが手元に無くても、ある程度の操作が行えるところは助かります。

SONY HT-S2000の音質

コンパクトながらも、音質・サラウンドともにグッド!

肝心の音質はどうでしょうか。今回も2週間じっくりと普段使いしてみました。

HT-S2000は1つのバーに必要なスピーカーを詰め込んだオールインワンサウンドバーです。5つのX-Balanced Speaker Unitからは、コンパクトなサイズとは裏腹に、迫力あるサウンドが得られます。サウンド面に関しては、同価格帯のサウンドバーを比べると、SONYが突出してバランスの取れた音を奏でます。

なお、低音に関しても十分な迫力が得られますが、地鳴りのような轟音は期待することはできません。それでもテレビでは到底出すことができないレベルなので、ほとんどのコンテンツで満足できるはずです。

HT-S2000は、HT-G700のような外付けのサブウーファーを置くスペースが無く、できる限りコンパクトに済ませたいユーザー層を狙っています。大ボリュームで重低音を味わる住環境も限られると思いますが、HT-X8500と違って後からスピーカーを追加できるのは嬉しいポイントです。

また、サラウンド面に関しても非常に優秀でした。イネーブルドスピーカーが無いオールインワンタイプながら、SONYのバーチャルサラウンド技術がドルビーアトモスをより説得力あるサウンドに昇華させており、臨場感は十分です。

同価格帯の他社製サウンドバーでは、たとえイネーブルドスピーカーがあるモデルでさえ、ここまでのサラウンド感を出すのは難しいと思います。

他のSONYサウンドバーとの違い

SONYがオールインワンタイプとして販売しているサウンドバーには、エントリーモデルのHT-X8500と、ミドルクラスのHT-A3000があります。そこにHT-S2000を加えると3台となり、購入側からすると迷ってしまうかもしれません。そこで比較ポイントをまとめてみました。

モデルSONYストア価格横幅ch数拡張性
HT-S200071,500円800mm3.1(サブウーファー内蔵)
HT-X850044,000円890mm2.1(サブウーファー内蔵)
HT-A300088,000円950mm3.1(サブウーファー内蔵)

HT-S2000HT-A3000は価格と機能が似通っており、両機の違いが分かりづらいと思います。どちらもリアスピーカーやサブウーファーを後から増設できる拡張性を持っていますが、HT-A3000にはあったブラビアをセンタースピーカーとして用いる「アコースティックセンターシンク」と、自動音場補正機能である「360 Reality Audio」がありません。

とは言え、アコースティックセンターシンク対応のブラビアは比較的新しいモデルに限られていますし、HT-S2000もスピーカー拡張に対応しており、自動音場補正機能までは不要という方も多いと思います。

何より、HT-S2000は横幅が最もコンパクトなので、とにかくスペースを優先しつつも音質も妥協したくない購買層にぴったりです。

まとめ:コンパクトだけどサウンドを諦めたくない人にオススメのサウンドバー!

同価格帯にHT-A3000がある中、コンパクトさをウリに登場したHT-S2000。サウンド面に関しては、さすがSONYといったバランスの取れた音質で、地鳴りのような低音を求めなければ文句なしの出来栄えです。バーチャルサラウンド技術も同価格帯のものでは圧巻の完成度。

オールインワンタイプながら、ドルビーアトモスを臨場感あふれるサラウンドで味わえます。

サイズを抑えたオールインワンサウンドバーが欲しい方には、実にぴったりな製品です。まずはバー1本で導入してみて、サラウンド感や低音を補強したくなったら、オプションスピーカーを追加すればOKです。

もし外付けのサブウーファーにこだわるなら、すでに販売終了モデルなので見つけにくいのですが、HT-G700もいいライバルになると思います。2020年のモデルなので価格も下がっており、狙い目だと思います。

以上、ベア三郎でした!

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