【Anker Soundcore Motion X600】空間オーディオ対応の最新モデル。音楽マニアの家電製品アドバイザーが本音レビュー！

簡単にスマホやタブレットのサウンドをアップグレードできるポータブルBluetoothスピーカー。コンパクトで耐水機能が付いているものが多いため、自室やリビングはもちろん、お風呂でも楽しめます。

多くのポータブルBluetoothスピーカーが発売されていますが、どういう点に気を付けて購入すればよいのでしょうか。また、手っ取り早くオススメの製品が知りたいですよね。

そこでオススメしたいのが、この夏に発売された「Anker Soundcore Motion X600」です。この記事では、家電製品アドバイザーの資格を持ち、無類の音楽マニアである僕が本製品の魅力について、分かりやすく紹介します！

ポータブルBluetoothスピーカーとは

ポータブルBluetoothスピーカーは、音楽やオーディオコンテンツをワイヤレスで楽しめる小型のスピーカーデバイスです。Bluetooth技術を利用して、スマートフォン、タブレット、または他のBluetooth対応デバイスと簡単に接続できます。

さらにバッテリーで動作するため、どこにでも持ち運びが可能で、手軽に高品質なサウンドを楽しめるのが特徴です。

ポータブルBluetoothスピーカーのメリットは？

ポータブルBluetoothスピーカーの利点は多岐にわたります。まず、コンパクトで軽量なので、旅行やアウトドア、ピクニックなど、さまざまな場面で活躍します。

また、Bluetooth接続であるため、煩わしい配線が不要で、使い勝手は抜群です。さらに、バッテリー寿命も長く、一度の充電で数時間から一日中音楽を楽しむことが可能です。

ポータブルBluetoothスピーカーの音質は？

音質についても、ポータブルBluetoothスピーカーは進化を遂げており、多くのモデルでクリアで豊かなサウンドを提供します。また、一部の高性能なモデルは、低音強化技術や360度サウンド出力など、さらに魅力的な音楽体験を提供しています。

なお、一部の製品を除き、ポータブルBluetoothスピーカーの多くはモノラルです。じっくりステレオ再生を楽しむというよりは、少し離れた位置からでもスマホやタブレットがイイ音で楽しめるという点に優れたスピーカーなのです。

ポータブルBluetoothスピーカー選びのコツ ～ブランドと価格帯～

ブランド選びが大切

ポータブルBluetoothスピーカー選びの最も重要な要素は「ブランド選び」です。スピーカーは単純そうに見えて、非常に奥が深い製品です。同じ素材を使ったスピーカーでも、ブランドが培った音響技術によってかなり音質に差が出ます。それは価格にも反映され、同じ価格帯でも信頼できるブランド選びが大切です。

日本で人気が高いトップブランド

SONY	言わずと知れた日本のトップメーカー。コンパクトながらも、SONY独自のEXTRA BASE技術による力強いサウンドが特徴です。手頃なモデルから、数万円するような高級モデルまで幅広いラインナップが魅力。
Bose	スピーカーと言えばBoseという人も多いのではないでしょうか。アメリカの老舗高級ブランドで、少々値は張りますが、とにかくハイクオリティなサウンドが特徴です。
JBL	アメリカを代表する老舗音響ブランドです。映画館やカーステレオ業界でトップシェアを誇り、プロの音響現場から手頃なコンシューマー向け製品まで、幅広いラインナップが特徴です。
Marshall	イギリスの老舗ギターアンプメーカーで、世界中のプロ御用達スタジオで採用されています。最近はコンシューマー向けの小型スピーカーやイヤホンに力を入れており、ロックとの相性は抜群です。
Anker	中華系ながら、機能性が高く、コストパフォーマンスに優れた製品が多いブランドです。この中では比較的新しいブランドですが、ここ数年で家電・ガジェット界隈を牽引する人気ブランドに成長しました。会員登録することで「最長2年間」の製品保証が付いてくるなど、サポートが充実しているのも人気の秘密です。

価格帯による違いを知ろう

次に重要となるのが「価格帯」です。スピーカーは電気信号を音に変換し、実際の楽器のようにスピーカーを鳴らして音を出しています。使われている材質や、音響技術者のレベルによって音の良し悪しが決まるため、自分にあった価格帯と照らし合わせるとよいでしょう。

エントリークラス

価格	低価格帯であり、一般的には5,000円以下で購入することが可能です。
特徴	基本的な音質と機能を提供し、コンパクトで持ち運びやすい。バッテリー寿命は短めで、音質も高くはありませんが、手軽に音楽を楽しむには十分です。

ミドルクラス

価格	格帯であり、一般的には5,000円から10,000円以下で購入することが可能です。
特徴	より良い音質とバッテリー寿命を提供し、一部のモデルは防水や防塵の機能を持っています。このレベルのスピーカーは、低音と高音のバランスが良く、日常使いに適しています。

ハイエンドクラス

価格	低価格帯であり、一般的には10,000円から30,000円以下で購入することが可能です。
特徴	高品質な音質、優れたバッテリー寿命、そして高度な機能を提供します。多くのハイエンドモデルは、360度サウンド、低音強化技術、そして長時間のバッテリー寿命を備えています。また、防水や防塵、そして落下に強い堅牢な設計を持つものもあります。

Anker Soundcore Motion X600のレビュー

Soundcore Motion X600の特徴

ここで「Soundcore Motion X600」の特徴をチェックしておきましょう。

• ポータブルスピーカーでは世界初となる「空間オーディオ」に対応
• ハイレゾ音源の再生に対応するLDACコーデック搭載
• コンパクトでもパワフルな50Wドライバ
• 12時間のロングバッテリー
• IPX7の防水性能（最大1メートルの深さの水に最大30分間耐える）
• イコライザー調整が可能なアプリに対応

最大の特徴は、独自の空間オーディオアルゴリズムと5つのドライバー（スピーカー）により、部屋全体を音で包み込む「空間オーディオ」に対応しているところです。

通常のポータブルBluetoothスピーカーは音楽を楽しむ程度ですが、「Soundcore Motion X600」はライブ映像や映画鑑賞だって楽しめちゃう高性能スピーカーと言えます。

「Soundcore Motion X600」製品仕様を表にまとめてみました。

項目	詳細
ブランド	Anker
モデル名	Soundcore Motion X600
価格	¥19,990
防水等級	IPX7
Bluetoothバージョン	5.3
対応コーデック	SBC, LDAC
音響特性	空間オーディオ, ハイレゾ音源再生
連続再生時間	最大12時間（6,400mAh）
充電時間	6時間
その他の特徴	Proイコライザー, AUX対応, アプリ対応
デザイン特徴	3Dメタルメッシュ, グリップ感を上げる凹みライン

完成度の高いデザイン

スピーカー部分に立体的な金属製メッシュ構造を採用しており、鈍く光るその見た目は「文句なしにかっこいい」です。細部までこだわりを感じるデザインで、高級感すら漂っています。

サイズは「約310（横） x 81（奥） x 170mm（高）」で、重量は約1,930gです。便利な取っ手が付いており、どこでも楽々持ち運びできます。

カラーは3色あり、今回購入したのは「スペースグレー」でした。シックな色合いで、どんなインテリアにも自然に溶け込みます。

パワフルな50Wドライバを搭載

「Soundcore Motion X600」のドライバ構成を見てみましょう。このモデルは、ツイーター5W×2基、ウーハー15W×2基、フルレンジ10W×1基という5基のドライバ（合計50W）を搭載しています。

ポータブルBluetoothスピーカーでは、フルレンジスピーカー1基のみという構成も多い中、なかなか贅沢です。

背面には低音を補強するバスレフポートを搭載。ゴムカバーに隠れていますが、充電ポート（USB Type-C）と有線で接続するためのAUXもこちらにあります。

やはり特徴的なのが、斜め上前方についている「フルレンジスピーカー」です。この位置に持ってきたことで、音の拡がりが高まるそうです。

サウンドの感想

ポータブルBluetoothスピーカーで、最も重要な要素となるサウンド品質はどうでしょうか。今回も、あらゆるジャンルを約1週間聴きこんでみました。

結論として、「Soundcore Motion X600」のサウンド品質は期待以上でした。印象としては、ポータブルBluetoothスピーカーとしては音圧はトップクラスです。広めの店舗などでも、1台で十分機能するでしょう。低音はパンチがあり、高音は明瞭です。さらに、360度の音場を作成することで、どの角度からでも満足のいく音響体験を提供します。しかし、音量を最大付近まであげると、若干の歪みが現れました。まぁ、普段そこまで大きなボリュームを出すことはないため、全く問題にはなりません。

こちらのモデルは、Bluetooth接続でもハイレゾ音源の再生が可能です。残念ながらiPhoneはハイレゾ音源を再生するLDACコーデックには対応していませんので、通常のSBC接続になります。かと言って、音質を決定付けるのはコーデックだけではないため、iPhoneユーザーの方でもそこまで気にする必要はありません。

手元のLDACコーデックを内蔵しているハイレゾ対応ウォークマンで、ハイレゾ音源でチェックしてみました。曲は、どこかスパニッシュな雰囲気が漂うギターアルペジオと、重く沈み込むようなベースラインが絡み合うチャーリー・プースの「We Don’t Talk Anymore」です。