皆さん、こんにちは。音楽ブロガーのベア三郎です。
2022年1月28日、Appleから待望の最新イヤホン「Beats Fit Pro」が発売されました。昨年の夏に発売された「Beats Studio Buds」の上位モデルとなり、アメリカでは$199、国内では23,000円前後で販売されています。同じターゲット層を狙ったワークアウト向けの「Jabra Elite 7 Active」が約18,900円なので、少し高めの設定となっているようです。
本モデルでは、AirPods Proと同じ最新のH1 ヘッドフォンチップを搭載し、アクティブノイズキャンセリングと空間オーディオに対応。Apple製品との親和性は当然のことながら、Androidにもしっかり対応しています。
Appleユーザーとしては、AirPods Proとの比較が気になることでしょう。同じH1チップを搭載しつつも、AirPods Proより1万円も安く買える「Beats Fit Pro」は魅力的に映るはずです。
デザイン的にはBeatsが圧勝なんですけど♪
本稿では、その点も踏まえて「Beats Fit Pro」を徹底チェックしていきたいと思います!!
Beats Fit Proの主な特徴
製品名 | Beats Fit Pro |
---|---|
本体サイズ | イヤホン:長さ:3cm/幅:2.4cm/高さ:1.9cm、約5.6g ケース:長さ:6.2cm/幅:6.2cm/高さ:2.85cm、約55.1g |
音楽再生時間 | イヤホン単体:約6時間(ANCオフ)、約6時間(ANCオン) ケース併用:約24時間(ANCオフ)、約15時間(ANCオン) |
ドライバー | 独自開発の2層振動版ドライバー |
ANC | アクティブノイズキャンセリング |
防水防塵性能 | IPX4 |
対応コーデック | AAC、SBC |
充電ポート | USB-C |
その他 | Apple H1チップ搭載、空間オーディオ対応、着脱センサー |
AirPods Proと同じH1チップをSoCに採用し、「アクティブノイズキャンセリング」と「空間オーディオ」に対応。昨年夏に発売された「Beats Studio Buds」(19,800円前後)に比べ、「Pro」と呼ぶにふさわしい機能の向上がみられます。
また、IPX4相当の防水機能を備えているので多少の雨や汗でも安心。充電もイヤホン単体で約6時間持つうえ、イヤホンケースに5分イヤホンを入れておくだけで最大1時間利用可能な「Fast Fuel」機能に対応しています。ワイヤレス充電には未対応ながら、「AirPods Pro」では「Lightning」だった充電ポートが「USB-C」となっています。
H1チップ対応なのでApple製品間での切り替えがとってもスムーズに!
付属品一式
・Beats Fit Pro
・USB-C – USB-C充電ケーブル
・イヤーチップ S/M/Lの3種(Mサイズは装着済み)
・クイックスタートガイド
・「b」ロゴステッカー
・保証書
付属品は「Beats Studio Buds」とほぼ同じ。思わずMacbookに貼り付けたくなるロゴシールも付いてきます。注目したいのは、何より充電ケーブルが「USB-C」である点。AirPods ProはいまだにLightningを引きずっているので、ここは嬉しいポイントです。
ウィングチップで抜け落ちにくい
模型の耳では正しい角度で装着できていませんが、耳穴の上部分にウィングチップがピタッと嵌って抜け落ちづらい構造になっています。AirPods Proだとランニング中にずれることもありますが、これなら心配ありません。
軽量&コンパクト
片耳約5.7gと完全ワイヤレスイヤホンの中では比較的軽め。装着していても重量を気にすることはないでしょう。
ケースもコンパクトでたったの55.2g。「Beats Studio Buds」のケースと比べると、サイズが平べったくなって、ほんのり大きくなった印象を受けます。
この平べったい独特の形状のケースですが、なんといっても、イヤホンが取り出しやすい!ちょうど「b」マーク付近がせり上がっていて、指が掛かりやすいため、非常に取り出しやすいです。
ケースは小型なのも重要なんですが、取り出しやすさも同じくらい重要…!!
カラーラインナップ
カラーは「ブラック」「ホワイト」「セージグレイ」「ストーンパープル」の4色展開です。AirPodsシリーズでは出せないポップで鮮やかなカラーラインナップです。
白もいいけど、黒もかっこいい ♪
Apple製品との相性は抜群
AirPodsと同じく、Apple製品とはケースを開けるだけで簡単に接続できます。専用アプリなど不要で、Bluetoothの設定画面からノイキャンのオフ・オンや外音取込みへの切り替え、ボタン長押し時の機能変更などが行えます。
「Beats Fit Pro」はbマークのところが操作ボタンになっており、ここを押し込むことでさまざまな操作が行えます。
Androidユーザーもまったく問題なし
AndroidユーザーもGoogle Fast Pairに対応なので、ペアリングがとってもスムーズ。また、Google Playにある専用アプリでノイキャンのオフ/オン、ボタン動作変更、ファームウェアのアップデートなど、iPhoneユーザーと変わらない操作が行えます。
Androidユーザーにもオススメできるイヤホンに仕上がっています!
Beats Fit Proの音質は?
さて、肝心の音質のほうはどうでしょうか。今回も、ポップス・ロック・EDM・ヒップホップ・ジャズ・クラシックなど、さまざまなジャンルで音質をチェックしました。
AirPods Proに迫る音質
イヤホンは構造的に密閉型が多く、音の拡がりを得ることは難しいとされています。実際のところ、「Beats Studio Buds」は音の拡がりに少し不満があったのですが、「Beats Fit Pro」では見事に改善されていました。空間オーディオ対応の音源を聴くとより顕著にわかりますが、AirPods Proと同じH1チップ搭載の恩恵はここでも発揮されています。
ビートルズの「Get Back」を聴いてみました。とても半世紀前に録音されたライブ音源とは思えないほど音圧があり、ギターアンプからでる音も解像度が高く、臨場感たっぷりです。
鮮明でクリアな音質で、繊細な音のダイナミクスもしっかり再現。ロックやEDM、ジャズやクラシックなどどんなジャンルでも、良い音をしっかり聴かせてくれる優等生ぶりです。
全体的に少しブライト寄りのEQ調整となっていますが、外でのワークアウト中も聴きとりやすい音質なんだと思います。iPhoneのミュージックアプリであれば、いくらでもEQ調整できるので気なることはないでしょう。人によって好き嫌いが分かれるところですが、過剰に気にする必要はなさそうです。
Beats Fit Proのノイキャン性能は?
ノイキャン性能はどうでしょうか。こちらも「AirPods Pro」や昨年の夏モデル「Beats Studio Buds」と比べてみました。
ノイキャン性能としては、8点(10点満点中)といったところです。微妙な差ではありますが、完成度の高さで言えば「AirPods Pro」に軍配が上がります。それでも「Beats Studio Buds」よりやや中低音域の雑音がより除去されているように思えました。
また、ノイズキャンセリングをONにしても自然な音質で、ホワイトノイズもほとんど感じません。ハイエンドクラスのイヤホンのように、着けた瞬間に無音の世界になるとまでは言えませんが、十分な性能だと思います。
恐らくノイキャンに使うマイク数に差があると思いますが、AirPods Proに迫るノイキャン性能です。
まとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございました。今回は、Beatsの最新完全ワイヤレスイヤホンである「Beats Fot Pro」について、実際に触った感想をレビューしました。
「AirPods Pro」と同じH1チップを搭載したことで、音質やANC性能が向上し、Apple製品間でのスムーズな使い分けができるようになりました。また、空間オーディオに対応したことで、より一層サラウンド感も得られるようになっています。
一方で、ワイヤレス充電に対応していないことや、ANCの処理方式が(恐らく)フィードフォワード式のため、若干劣る点があり、このあたりで「AirPods Pro」との明確な差別化が図られています。実売価格29,000円の「AirPods Pro」には若干及ばないものの、音質もノイキャン性能もBeats史上最高の出来栄えでした。
総合:27/30点
音質: 9/10
着け心地: 10/10
ノイズキャンセリング性能: 8/10
対応コーデック:SBC、AAC
防水性能:IPX4
再生時間:6時間※ノイキャンON時
筆者から一言
「Beats Fit Pro」は装着感がめちゃくちゃ優れています。すべての完全ワイヤレスイヤホンの中でもトップクラスの素晴らしさでした。ウィングチップで耳にぴったり「フィット」し、さらにイヤホン内部に空気圧調整弁が設けられているため、カナル型なのに圧迫感をまったく感じません。着け心地は素直に感動できるレベルに仕上がっています。
ワークアウトのお供には、迷わず「Beats Fit Pro」!
以上、ベア三郎でした!
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