みなさん、こんにちは。家電製品アドバイザーのベア三郎です。
2022年5月27日に発売されたソニーの最新ノイズキャンセリングヘッドホン「SONY WH-1000XM5」。前モデル「SONY WH-1000XM4」から音質・ノイズキャンセリング機能ともに進化したと言われており、現時点で最強のノイキャン機能付きヘッドホンとして発売されています。
気になるのは前モデル「SONY WH-1000XM4」を持っているユーザーも同じ。いったいどれくらい違いがあるのか、徹底的に聴き比べしてみました。購入を検討されている方はぜひ参考にしてみてください。
- LDAC対応でBluetooth経由でもイイ音
- 最強ノイズキャンセリング
- よりクリアになった外音取込み
- 軽い着け心地
- 折り畳めなくなり収納ケースのサイズアップ
- NFCペアリング非対応
SONY WH-1000XM5の特長
外観はシンプル&スリムに大変身!
「SONY WH-1000XM5」は前モデルから外観がよりシンプルにモデルチェンジが図られています。スティック状のヘッドバンドを採用し、よりスタイリッシュな印象を受けます。また、イヤーカップ上部に目立つようにあった収音用マイクがなくなり、シンプルな外観になりました。
XM5とXM4のスペック比較
SONY WH-1000XM5 | SONY WH-1000XM4 | |
---|---|---|
本体重量 | 約250g | 約254g |
音楽再生時間 | 最大30時間(NC ON時)、最大40時間(NC OFF時) | 最大30時間(NC ON時)、最大38時間(NC OFF時) |
充電時間 | 約3.5時間 10分の充電で約5時間使用可能なクイック充電に対応 | 約3時間 10分の充電で約5時間使用可能なクイック充電に対応 |
ドライバー | 専用設計30mm カーボンファイバードライバーユニット | 専用設計40mm アルミニウムコートLCP振動板ドライバーユニット |
周波数特性 | 4 Hz – 40,000 Hz | 4 Hz – 40,000 Hz |
ANC | 調整可能なアクティブノイズキャンセリング(NC用マイク8個) | 調整可能なアクティブノイズキャンセリング(NC用マイク4個) |
対応コーデック | SBC, AAC, LDAC | SBC, AAC, LDAC |
Bluetooth | 5.2 | 5.0 |
発売日 | 2022年5月27日 | 2020年9月4日 |
価格 | 49,500円(ソニーストア) | 41,800円(ソニーストア) |
「SONY WH-1000XM5」の主な仕様は以下の通り。仕様表から読み取れる前モデル「SONY WH-1000XM4」との違いはごくわずかに見えますが、NC用センサーマイクの数が2倍になっていたり、ドライバーがカーボンファイバーに変更されており、さらなる高音質化・ノイズキャンセリング機能の強化が図られています。
進化したノイズキャンセリング機能
ノイズキャンセリング機能は、外音とイヤーカップ内の音を収音・解析し、音を打ち消すことで静音性が図られています。「SONY WH-1000XM5」は前モデルに比べて収音用マイクが2倍の左右合計で8個になったことで、収音性が大幅にアップ。より正確なノイズ除去を可能としています。
また、ノイズ除去の処理に大きく関わる「高音質ノイズキャンセリングプロセッサー QN1」や「統合プロセッサー V1」は「SONY WH-1000XM4」から引き続き同じものが搭載されているようです。
ノイズ除去の処理チップは同じでも、収音用マイクが2倍になって性能アップ!
さらなる高音質化
「SONY WH-1000XM5」は、専用設計30mmドライバー&Walkmanで培った技術の活用で音質もレベルアップ。前モデルは、40mmの専用設計ドライバーだったので少し小さくなっています。その代わり、ドライバーのエッジ部とドーム部にカーボンファイバーコンポジット素材を採用。低域から高域まで音の再現性を高めることに成功しているとのことです。
また、Walkmanで培った技術も転用されています。基盤と各部品の接合部や、ヘッドホン出力のはんだ付け部など、音質に影響する「はんだ」に「金が添加された高音質はんだ」を採用。また、銅メッキを施した抵抗や専用に最適化された基盤レイアウトを採用することで、さらなる高音質化を実現しています。
進化した音質をチェック!
MX4からの進化や如何に
さっそく音質をチェックしてみました。やはり気になるのは、前モデル「SONY WH-1000XM4」と比べてどこまで音が進化しているのか、という点ですよね。今回もさまざまなジャンルを徹底的に聴き倒し、音の特性を把握したあと、音の細かなニュアンスを比べるために、Official髭男dismの「Pretender」を聴いてみることに。
前モデルとのサウンド差はわずかだった
結論から先に言ってしまうと、他レビューサイトで書かれているような大幅な音の進化は感じられませんでした。ですが、はっきりと言えるのは「音が明瞭になり、解像度が上がった」点です。「それだけでも大幅進化では?」と思われるかもしれませんが、すでに完成度が高かった「SONY WH-1000XM4」も素晴らしいサウンドだった、という証明になりました。両者は音圧も多少の違いがあり、比較するうえで難しかったのが、ボリュームを均等に揃えるところでした。双方、音量を揃えることで初めて音の違いがわかります。
より明瞭になって、最高のサウンドになったXM5
差はわずかとはいえ、現時点で最高のサウンドで音楽が楽しめるヘッドホンになったことは間違いありません。音を鳴らした瞬間に気が付くのは、より明瞭になったサウンドです。とくに中域から高域がハッキリ・クッキリ聴こえるようになり、音の解像度があがっていました。ボーカルがより存在感を増し、ドラムのハイハットやシンバルの高域がより煌びやかになった印象です。
劇的に変化したわけではないので、お金に余裕のある方以外は、サウンド面を期待してXM4から買い替える必要性はなさそうというのが個人的な見解です。
ハイレゾ対応のLDACでも有線のほうがやっぱり◎
前モデルでもそうでしたが、ハイレゾ相当の音がワイヤレスで楽しめるとされる「LDAC」コーデックでも、有線には及ばずといったところ。そこは最新モデルの「SONY WH-1000XM5」でも同じでした。間違いなく有線のほうが音の拡がりと解像度が違いますので、音にこだわりたい方は素直にケーブル接続してください♪
XM4とXM5の音質の差はわずかでした。サウンドだけを考えて買い換えると期待と異なる結果になるかもしれません。
ノイズキャンセリング性能をチェック
2倍になった収音マイクで性能アップ!
音質面はわずかなアップグレードでしたが、ノイズキャンセリング性能については顕著な違いがみられました。とくに、中域から高域の雑音がスッキリ消えるようになったように思えます。街中の雑踏に強くなったようで、前モデルの「SONY WH-1000XM4」では消し去ることができなかった騒音がスーッと消えていました。
外音取込みもより明瞭感が増しており、より聞き取りやすくなっています♪
着け心地は?
ヘッドホンは着け心地も重要です。XM4もそうだったのですが、「SONY WH-1000XM5」も非常にやさしい着け心地。さらに快適性が増しています。
ヘッドバンドのアームも形状の変更からなのか、割とスムーズに調整できるようになり、駆動部のガタツキがかなり解消されておりノイズレスなアームに満足すること間違いなしです。
XM4同様にソフトな装着感で、長時間着けていても締め付けが緩いので耳が痛くなりにくいです。一方で、個人的にはズレが気になるのでもう少し締め付けがあっていいかもと思ったり。早歩き程度では気になりませんが、ちょっと小走りになると少しズレてしまいます。その分、ソフトな着け心地なのでここはトレードオフの関係と割り切るしかないですね。耳が痛くなるのも嫌ですし(笑)。
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございました!本記事では、5月27日に発売されたソニーの最新ワイヤレスヘッドホン「SONY WH-1000XM5」を実機レビューしてみました。
前モデル「SONY WH-1000XM4」から音質やノイズキャンセリング性能がレベルアップ。音質面はもしかすると甲乙つけがたい進化かもしれませんが、ノイズキャンセリング性能については収音マイクが2倍の数となり、より精度の高いノイズ除去を感じることができました。
一方、期待されていた「LE Audio」への対応が見送られたこと、また、NFCペアリング機能が無くなったことなど、機能面においてはグッとくるポイントが無かったのは事実。
前モデルを持っている方はこの違いだけで買い替えはどうかな。。と思いつつ、現在ノイキャン付きのワイヤレスヘッドホンを探している方には、間違いなくおすすめできる最高のヘッドホンです!!
総合:29.5/30点
音質:
着け心地:
ノイズキャンセリング性能:
対応コーデック:SBC、AAC、LDAC
再生時間:最大30時間※ノイキャンON時
前モデルもコスパがよく、併売されていますので本記事を参考にチョイスしてみてください♪
以上、ベア三郎でした!
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