こんにちは、ベア三郎です。
トランペットはサックスと並んでジャズになくてはならない花形とも言える楽器!
高音域で華々しく、迫力あるトランペットは、ジャズのフロント楽器として絶対の地位を確立しました。
今回は、ジャズをこれから聴き始めたビギナー向けとして、初心者ぜひ押さえておきたいトランペット奏者をまとめてみました。
ジャズ史上に燦然と輝く、至高のジャズ・トランペッターたちの名演をお聴きください。
トランペットは音に個性が出る楽器。各トランぺッターの音色にも注目です♪
ルイ・アームストロング
ジャズの時代を切り開いた、言わずと知れたジャズ界の巨人。ジャズ黎明期といえる1920年代を支えたミュージシャンです。
サッチモという愛称で親しまれ、優れたトランペット奏者でありながら、魅力あふれるスマイルが特徴的なエンターテイナーでもありました。
人種差別が公的に認められていた当時のアメリカで、にこやかな営業スマイルを武器に、ジャズという音楽を人種に関係なく広めた功績は偉大と言えるでしょう。
また、ルイ・アームストロングはスキャットという独特の歌い方を生み出した偉大なボーカリストでもあります。日本では、懐かしいとことでスキャットマン・ジョンが流行りましたね!
サッチモはボーカルも魅力!なんでも出来ちゃう人だったんですね。
Dippermouth Blues
1923年、ルイ・アームストロングが初めてレコーディングに挑んだ曲が「Dippermouth Blues」と言われています。ジャズ黎明期の貴重な音源です。
What a Wonderful World
また、67年に大ヒットとなった「What a Wonderful World(この素晴らしき世界)」では素晴らしいボーカルを聴かせてくれます。ルイ・アームストロングと言えばこちらのボーカル曲のほうが有名かもしれませんね。
はじめてのルイ・アームストロング
ちなみにサッチモという愛称はあの「Suchmos(サチモス)」の由来だったりします。
ディジー・ガレスピー
ディジー・ガレスピーは、1940年代にサックス奏者のチャーリー・パーカーとともに、ビバップの生みの親とされるトランぺッターです。上向きに折れ曲がったトランペットを愛用し、頬をいっぱいに膨らませて演奏していました。
当時、白人相手のダンスミュージックという枠組みを嫌い、ジャズのなんたるかを追求する音楽スタイルが生まれ、それがビバップと呼ばれるようになりました。
本物を追求したいミュージシャン達は、白人相手の営業が終わったあと、こぞってニューヨークの「ミントンズ・プレイ・ハウス」というお店に集まりました。そこでは毎夜、複雑なリズムやコードを使い、熱いアドリブ合戦が繰り広げられたそうです。
ビバップは、アドリブ重視のちょっと小難しい感じのジャズですが、そんな背景がある訳です。
なんだか学校が終わったあとの部活みたいですね(笑)
November Afternoon
1963年のアルバム「Something Old, Something New」に収録された彼を代表するナンバーです。聴いてると、なんだか胸が熱くなってきます。
はじめてのディジー・ガレスピー
「ソルト・ピーナッツ」、「チュニジアの夜」あたりはビバップで押さえておきたいスタンダード・ナンバーです。
チェット・ベイカー
1940~50年代初頭、ジャズは東海岸でのスイングやビバップが隆盛を極める中、マイルス・デイヴィスが提唱した「クール」というジャズをもとに、西海岸を中心にジャズの新しいムーブメント(ウェストコースト・ジャズ)が起きます。
それを牽引したのがチェット・ベイカーやサックス奏者のスタン・ゲッツでした。
これまでのジャズとは一線を画す、とてもメロディアスな楽曲が特徴で、主に白人中心のジャズミュージシャンが数多く台頭しました。
Chet Baker Sextet
これぞウェストコースト・ジャズといったチェット・ベイカーを表す1954年の録音です。
しっとりとしたバラード「Little Man, You’ve Had a Busy Day」から始まり、アップテンポでチェット・ベイカーのアドリブが冴え渡る「Dot’s Groovy」、ジャズの王道ナンバーでもある「Stella By Starlight」など、チェット・ベイカーのエッセンスが詰まった名盤です。
But Not For Me
シンガーとしても活躍したチェット・ベイカーの名曲。中性的な歌声がたまりません。
はじめてのチェット・ベイカー
アート・ファーマー
アート・ファーマーは、1950年代から活躍したハードバップを代表するトランペット奏者です。
ビバップをベースに、メロディアスなウェストコースト・ジャズを取り入れ、そこに黒人特有のビートを合わせる形でハードバップは誕生しました。
ハードバップは比較的聴きやすいジャズで、バーやカフェなどでよく耳にします。アート・ファーマーはトランペット奏者としても有名ですが、ホルンでも傾倒し、晩年は彼が考案したトランペットとホルンを掛け合わせた新しい楽器、フランペットの演奏が中心でした。
「モダン・アート」
彼を代表するアルバム「モダン・アート」はジャズ・トランペットを代表する名盤と呼ばれています。
はじめてのアート・ファーマー
クリフォード・ブラウン
クリフォード・ブラウンは、1950年代に活躍したトランペット奏者です。チェット・ベイカーに見出されれ、ハードバップの創始者の一人として数えられています。
1954年には、アート・ブレイキーとともに歴史的セッション「バードランドの夜」を残しました。ハードバップが生まれた夜とも呼ばれています。
「クリフォード・ブラウン・メモリアル・アルバム」
クリフォード・ブラウンは、1956年に不幸な交通事故により、25歳の若さでこの世を去りました。このアルバムは、彼の死後、名演の数々を集め、1958年にリリースされました。
リー・モーガン
リー・モーガンは、1938年ペンシルバニア州生まれのトランペット奏者です。18歳のとき、ディジー・ガレスピーに見出され、ジャズシーンに徐々に頭角を表していきます。その後、アート・ブレイキー・ジャズ・メッセンジャーズに加入、ハードバップから派生したファンキー・ジャズの火付け役として活躍しました。その後も、アルバム「The Sidewinder(ザ・サイドワインダー)」で、8ビートを用いたジャズ・ロックを確立し、モーガンの名は世界中に広まりました。
また女好きでも有名で、1972年に楽屋で内縁の妻に銃殺されてしまいました。この悲しい事件は、ジャズ史上に残る悲劇として語り継がれています。また、2017年には彼を題材にした映画「I Called Him Morgan」が公開されています。
ザ・サイドワインダー
はじめてのリー・モーガン
フレディ・ハバード
フレディ・ハバードは、1958年から活躍したジャズ・トランペッターです。初期はハードバップ集団「アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャー」に所属し、1960年代には「Open Sesame」を始めとした8枚のアルバムを世に残しました。その後、1970年代のハービー・ハンコック率いる「V.S.O.P.クインテット」でも活躍し、フレディ・ハバードはフュージョン・ジャズでも名を残すようになります。
ザ・ナイト・オブ・ザ・クッカーズ
フレディ・ハバードとともに、ブルーノートが誇る2大トランペッターと呼ばれたリー・モーガンとの共演。1965年の録音です。
マイルス・デイヴィス
モダン・ジャズの帝王と呼ばれるマイルス・デイヴィス。クールやハードバップといったモダンなジャズの歴史を作り上げてきたトランペット奏者です。クール・ジャズやハードバップをこの世に生み出し、常にジャズの最先端を追求し続けました。
活動初期は、チャーリー・パーカーのもとで活躍していましたが、ビバップの枠にとらわれない新しいスタイルを求め、編曲家のギル・エヴァンスと、サックス奏者のジェリー・マリガンとともに「Birth of Cool(クールの誕生)」を生み出し、クール・ジャズというスタイルのきかっけとなりました。さらにほぼ同時期、よりビバップをベースにジャズらしさを追求したハードバップの誕生にも関わりました。
Cookin’ With the Miles Davis Quintet
1957年のマイルスを代表する名演。マイルスにしてみれば、ジャズは料理のようなものだそうです。
Kind of Blue
「Kind of Blue」は、1959年にリリースされたスタジオアルバムです。1958年からピアニストにビル・エヴァンスを起用し、全体的にアンニュイでブルーな感じがします。
はじめてのマイルス・デイヴィス
まとめ・感想
トランペットはジャズの花形と言われるだけあって、やっぱりかっこいい!その中でも、マイルス・デイヴィスはジャズの歴史を次々と塗り替えていく、まさに牽引役で、やっぱりすごいと思いました。
トランペット奏者たちとともに、ジャズの歴史を振り返るようなまとめになりました。詳しい方からお叱りを受けそうな、雑な解説になってしまいましたが、何卒ご容赦ください。
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