【デノン DHT-S517レビュー】独立型サブウーファー&イネーブルドスピーカー内蔵のシネマ向けお手軽サウンドバー

DENON DHT-S517
総合評価
( 4.5 )
メリット
  • ドルビーアトモス対応
  • イネーブルドスピーカー内蔵
  • ワイヤレスサブウーファー
デメリット
  • dtsX非対応
  • IRリピーターなし

皆さん、こんにちは。家電製品アドバイザーのベア三郎です。

手軽にシネマサウンドが楽しめるとして、5.1chサラウンドシステムから乗り換える方も多いサウンドバー。本格的な5.1chサラウンドシステムの置き換えにはなりませんが、バーチャルサラウンド技術の進化は目を見張るものがあります。

そんなサウンドバーですが、薄型・軽量化の陰で気になるのが低音の再生能力です。スピーカーはある程度の大きさがないと豊かな低音は生まれません。サウンドバー単体では、どうしても低音の表現に限界があります。

そこで注目なのが、ワイヤレスで手軽につながる「独立型サブウーファー」付属のサウンドバー。デノンから2022年1月下旬に発売された「DENO DHT-S517」は、低音の再生能力を大幅にアップさせるワイヤレスサブウーファーを備え、ドルビーアトモス対応のイネーブルドスピーカーも内蔵する注目のサウンドバーです。

目次
ベア三郎
家電製品アドバイザー(AV情報家電)
家電製品アドバイザーの資格を持つ家電の専門家。ほかにも複数の国家・ベンダー系IT資格を持つエンジニアの側面も。趣味のギター・ピアノは20年超のキャリアがあるこだわり強めのクマです。

DHT-S517の概要

DENO DHT-S517は、ワイヤレスサブウーファー付属の3.1.2chサウンドバーです。dtsXは未サポートですが、ドルビーアトモスとドルビーデジタルに対応し、3Dサラウンドをよりリアルに体感できるイネーブルドスピーカーも備えています。アメリカでは約$449、国内では54,300円で販売されており、ライバルとしてはPolk Audio Signa S4(約48,000円)・Sony HT-G700(約64,400円)あたりが挙げられます。

Signa S4とは兄弟的存在

Polk Audio Signa S4DENO DHT-S517は非常に似通ったスペックです。実はPolkオーディオもDenonと同じサウンドユナイテッドグループ傘下のブランドであり、互いの技術は両ブランド間で共有されています。どちらもイネーブルドスピーカーとワイヤレスサブウーファーを備え、サイズもほぼ同じ。果たして約5,000円差の価値がどこにあるのかも、気になるところです。

リビングに溶け込むデザイン

DENO DHT-S517の丁度半分にあたる前面部分は、フロントドライバー全体を覆うようにファブリック素材で包まれており、柔らかな印象です。残りの半分は、黒ベースのプラスチック素材が採用されており、上方向に向いたグリル部分にドルビーアトモスに対応するイネーブルドスピーカーが搭載されています。

サイズは1,050(幅)× 60(高さ)× 95mm(奥行)とスリムなサイズではありますが、IRリピーターは内蔵されていないため、リモコン受信部を遮らないように注意する必要があります。壁掛け用パーツも付属しており、壁に取り付けることも可能です。

リビングスペースにふさわしいモダンな外観ですが、ステータス表示用のディスプレイが搭載されておらず、5つのLEDライトがその役割を果たします。説明書を読めばすぐにわかるレベルですが、ライトの数と色の組み合わせで表現されているため、慣れるまで少し時間が掛かりそうです。表示ディスプレイがないのはPolk Audio Signa S4も同じです。

電源は背面右側、接続コネクタ類は背面左側にまとめられています。テレビと接続するARC/eARCに対応したHDMI出力×1、Apple TVなどのセットトップボックスやゲーム機と接続する4K/60Hz対応のHDMI入力×1、HDMIが無い機器とも接続できるAUX・OPTICALポートが付いています。ちなみにUSBポートはファームウェアアップデートなどのメンテナンス専用です。

Polk Audio Signa S4はHDMI入力が無かったので、ここはDENO DHT-S517に軍配が上がります。

上部中央には、本体の電源OFF/ON・入力ソース切替・Bluetooth操作・音量調整ができるボタンが並んでいます。暗い部屋でも視認しやすいボタン配置なので、ストレスなく操作できそうです。

ワイヤレスサブウーファーもサウンドバー本体と同じファブリッククロス仕上げです。サイズは、172(幅)×370(高さ)×290mm(奥行)と外付けサブウーファーの中でもコンパクトですが、シアターサウンドを再現するのに十分なパワーを秘めています。Polk Audio Signa S4は底面にスピーカーとバスレフポートがありましたが、DENO DHT-S517は前面にスピーカー、背面にバスレフポートが備わっています。

シンプルで扱いやすいリモコン

付属のリモコンはボタン数が少なく、1つずつが大きく配置されているため、ファーストインプレッションは「分かりやすくて、押しやすい」でした。この価格帯のサウンドバーはそもそも機能が少ないため、リモコンも複雑にならないのですが、DENONのリモコンはその中でも扱いやすさについてはトップクラスでしょう。また、すべての入力ソース切替ボタンが網羅されているため、目的の入力ソースにすぐ切替できるのも好印象です。

さらに映画や音楽など、試聴するコンテンツに合わせて切替できるモード変更ボタンも備わっています。サラウンド処理をすべてバイパスして原音に忠実なサウンドを実現するデノン独自の「PUREモード」、映画鑑賞に特化させた「MOVIEモード」、小音量時にダイナミックレンジ(静かな音と大きな音のレベル差)を圧縮して聞きやすくする「NIGHTモード」、音楽再生にぴったりな拡がりある音場を実現するMUSICモード、人の声を聞き取りやすくする「DIALOG ENHANCER」(3段階)などすべてのモードが物理的に配置されており、簡単に切り替えることができます。

シアターサウンドを実現する3.1.2chスピーカー

DENO DHT-S517は、フロント左右に高域用の25mmラウンドツイーターと120mm×40mmの楕円形ミッドレンジ・スピーカーを搭載しており、さらにセンターには人の声が聞き取りやすくなる25mmフルレンジ・センターライバーが1つ設置されています。注目すべきは、ドルビーアトモスに対応した上方向に取り付けられたイネーブルドスピーカー。Polk Audio Signa S4と同じスピーカーが採用されており、天井に反響させて上から音が降ってくるような3Dサラウンド体験を可能にしています。Sony HT-G700にはイネーブルドスピーカーは搭載されていませんので、ここはDHT-S517とSigna S4だけのアドバンテージと言えるでしょう。

Signa S4と類似多い内部構成ですが、両ブランド間のシナジー効果が発揮された成果であり、低コストで質の高いサウンドバーを生み出す秘訣と言えるでしょう。それでもデノンらしい原音に忠実な音作りをコンセプトに、デノンのサウンドマスターによる細かなチューニングが施されているため、両ブランドには決定的なサウンドの違いがあります。

DHT-S517のサウンド評価

イネーブルドスピーカーを内蔵したDENO DHT-S517の実力を測るには、もちろんドルビーアトモス対応の映画がぴったりです。手始めに、ドルビーアトモスに対応しているApple TV+の「シャンタラム」で評価してみます。

この記事を書いた人

ベア三郎のアバター ベア三郎 家電製品アドバイザー(AV情報家電)

多趣味なクマです。家電製品アドバイザーをはじめ、複数の国家・ベンダー系IT資格を保有しています。趣味のギター・ピアノは20年超のキャリアがあります。小さなキーボードを駆使し、ガジェット / 家電 / 音楽 / 食べ歩き / キャンプについて語ります。レビュー依頼やご質問はお気軽にお問い合わせフォームまでどうぞ。

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