みなさん、こんにちは。ガジェットブロガーのベア三郎です。
AppleがiPhone14やAirPods Pro2を発表したその日、BoseからもQuietComsortシリーズの最新モデル「QuietComfort Earbuds II」が発表されました。なぜ発表日を被せてきたのかわかりませんが、プレスなどの事前情報によると、どうやら史上最強のノイズキャンセリングを搭載しているとのこと。発表を合わせてくるなんて、よほどの自信作かと思っていましたが、AirPods Pro2のノイキャンが非常に良かったので、それを超えることは無いとタカをくくっていました。
が、実際使ってみるとその予想は甘かったことがわかりました。
QuietComfort Earbuds IIは発売前の評判通り、非常に高いノイズキャンセリング性能を誇り、ワイヤレスイヤホンの枠にとらわれない臨場感あふれるサウンドを備えていました。どうやらAirPods Pro2と並び、2022年最高のイヤホンになることは間違いなさそうです。
- AirPods Pro2を凌ぐのノイズキャンセリング性能
- 臨場感あふれる豊かなベースサウンド
- aptXコーデック非対応
- ワイヤレス充電非対応
- マルチポイント非対応
Bose QuietComfort Earbuds II | |
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サイズ | イヤホン:1.7 cm (W) x 3.0 cm (H) x 2.2 cm (D) / 約6 g ケース:6.0 cm (W) x 6.6 cm (H) x 2.7 cm (D) / 約60 g |
バッテリー持続時間 | イヤホン単体:最大6時間、ケース併用:最大24時間 イヤホンの充電時間:1時間 充電ケースの充電時間:約3時間 クイックチャージ時間:20分の充電で最大2時間再生 自動オン / オフ機能 |
充電方式 | USB-C、ワイヤレス充電非対応 |
Bluetooth | Version5.3、コーデック:SBC/AAC |
マルチポイント | 非対応(最大7デバイスまで登録・切替可能) |
防水防塵 | IPX4 |
Bose QuietComfort Earbuds II の概要
QuietComfort Earbuds IIはアメリカでは定価 $299、日本では36,300円で販売されており、ライバルのAirPods Pro2(39,800円)と遜色ない価格設定。Bluetooth5.3に対応していますが、使えるコーデックはSBCとAACのみ。ここはAirPods Pro2と同じですが、ソニーやゼンハイザーはハイレゾ対応コーデックをサポートしており、AndroidユーザーはSBC接続となるので抵抗感を持つ方もいるかもしれません。イヤホン単体で最長6時間・ケースと合わせると最大24時間の連続再生をサポートしています。
本モデルは特徴ある外観をしていますが、見事なまでに耳にフィットします。前モデルはウィングチップが採用されていましたが、新たに開発したスタビリティバンドに変更されています。イヤーピース・スタビリティバンドともに3サイズ付属しており、予めMサイズが装着されています。
スタビリティバンドは耳の輪郭部を塞ぐ役割があり、耳の穴をしっかりと密閉する円錐型のイヤーチップにより優れた遮音性を発揮。ウィングチップとはアプローチが異なる安定性が得られ、汗や水に強い IPX4準拠の防滴仕様も備えるため、AirPods Pro2よりも屋外でのランニングにおいては相性がよさそうです。
ノイズキャンセリングは、デジタル処理でノイズを除去する「アクティブノイズキャンセリング」とイヤホンの構造で遮音する「パッシブノイズキャンセリング」の2つで周囲の雑音を除去します。最高のノイズキャンセリング性能を享受するためにも、Bose Musicアプリから「イヤーチップ装着テスト」を実行して自分に合ったイヤーチップを選ぶようにしてください。
また、各イヤホンの幅広なステム部分には静電容量方式のタッチコントロールが備わっています。長押しでノイキャンと外音取込みを切り替えたり、タップして音楽の再生や電話にでることができます。また、ダブルタップで音楽をスキップ、上下にスワイプすることで音量調整も行えます。
Bose QuietComfort Earbuds II の音質
先に不満点から挙げておくと、QuietComfort Earbuds II はハイレゾ未対応、対応コーデックもSBC/AACのみでaptX系に対応していません。とはいえ、Boseはどの製品でも流行りのテクノロジーに頼ることなく、魔法のようなテクノロジーで満足できる音質を提供してきました。このイヤホンも例外ではなく、スペックから音質を評価することはできません。
特筆すべきはオーバーイヤーヘッドホン並みとも言える豊かな低音です。Boseはやはり再生帯域は公表していませんが、超低域のサブベースも忠実に再現。EDMやヒップホップはもちろん、ビリー・アイリッシュのwhen the party’s overのような楽曲も、アーティストの創作意図を余すことなく堪能できます。サブベースの表現力については、AirPods Pro2より上回っているように思います。
QuietComfort Earbuds II は低音が優れていますが、単に低音がブーミーなだけのイヤホンとは異なります。中音域や高音域も明瞭でハッキリとしたサウンドで、低音が浮くようなことはありません。
PromenadeのようなジャズもQuietComfort Earbuds II にかかればお手の物。ゴンサロ・ルバルカバのピアノ、ロン・カーターのベース、ジャック・ディジョネットのドラムが互いに主張しつつも整合性が取れた見事なサウンドに納まっています。
さて、Mr.ChildrenのHimawariような楽曲との相性はどうでしょうか。AirPods Pro2と比べた場合、ここでもQuietComfort Earbuds IIの迫力ある低音が強いインパクトを持っていて、フロアタムやバスドラムが空気感を纏ってしっかり響きます。ただ、ボーカルを中心とした中音域の拡がりと解像度に関しては、AirPods Pro2のほうが繊細さがあって筆者は好きです。
Bose QuietComfort Earbuds IIのノイズキャンセリング
QuietComfort Earbuds II で最も注目すべきはノイズキャンセリング機能です。耳をしっかり覆うどのオーバーイヤーヘッドホンもQuietComfort Earbuds II を超えることは難しいでしょう。
つい先日、AirPods Pro2のパーフェクトなノイズキャンセリングを目の当たりしたばかりですが、こんなにも早くAirPods Pro2を上回るノイズキャンセリング性能を持ったイヤホンが登場するとは夢にも思いませんでした。
屋外ではまるで街中から人が消えたように静かで、車道を通る車の音もかすかに聴こえる程度。近くで家族が会話していてもまず聞き取れません。強力な割に、耳が詰まるような圧迫感が無いのも好印象です。
Bose曰く、
周囲の同僚の声やバスの車内の赤ちゃんの泣き声、ご自宅での生活音など、以前は低減が困難だった周波数に対しても、その存在に気づかないほどの打ち消し効果を生み出します。
とのことで、普段の生活で気になる雑音をターゲットにしてより除去することができるようになった、という訳です。
外音取込み機能(Awareモード)も洗練されており、離れた音は自然に聴こえますが、近くの話声は少しボールドになっていて、聴き取りやすくなっています。しかも、AwareモードにはAirPods Pro2の適応型環境音除去にそっくりな新機能(ActiveSense)も備わっています。Awareモード時、耳にダメージを与えるような騒音が発生すると、自動的にノイズキャンセリングが働いて耳へのダメージを低減してくれます。当該の騒音が去った後は元のAwareモードに戻り、自然な外音取込みをを実現します。
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。この記事では、2022年9月29日に発売されたばかりのBoseの最新完全ワイヤレスイヤホン「QuietComfort Earbuds II」について、実際に使ってみた感想をレビューしてみました。
現時点で間違いなく最強クラスのノイズキャンセリング性能を誇り、流行りのサブベースをしっかり聴かせる音作りはAirPods Pro2では満足できない層に強く訴求できると思います。ワイヤレス充電非対応、マルチポイント非対応、ハイレゾコーデック非対応など、他のハイエンドモデルでは実装済みの機能が無かったりしますが、音質とノイズキャンセリング性能については折り紙付き。
Bose QuietComfort Earbuds Ⅱは買い?
ノイズキャンセリング性能に重きを置く方については、間違いなく買いです。また、サブベースが効いた楽曲を存分に楽しみたい方にもおすすめします。AirPods Pro2と価格差はあまりないので、新しくノイズキャンセリングイヤホンを探しているiPhoneユーザーにとっては難しい選択を迫られることでしょう。Androidユーザーの方は、ソニー WF-1000XM4やゼンハイザー MOMENTUM True Wireless 3の存在も忘れないでください。高い解像度を誇るハイレゾ音源にも対応している素晴らしいイヤホンです。とくにソニー WF-1000XM4は価格も落ち着いてきたのでお買い得ですよ。
以上、ベア三郎でした!
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