JBL BAR 5.0 MultiBeam サウンドバー実機レビュー!!ドルビーアトモス&マルチビーム搭載のトリッキーなエントリーモデル

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みなさん、こんにちは。現行の人気サウンドバーを比較・検証しているベア三郎です!

自宅のテレビにケーブル1本接続するだけで、手軽にシアターサウンドが楽しめるサウンドバー。今回はアメリカの老舗オーディオメーカーJBLから発売中の「JBL BAR 5.0 MultiBeam」の実機レビューをお届けします。

JBLといえば、手頃な価格のワイヤレスイヤホンやBluetoothスピーカーが人気ですが、映画館向けサウンドシステムのプロ集団としても有名です。創始者のジェームス B.ランシングは、1927年にまだ始まったばかりのトーキー映画用サウンドシステムの成功をきっかけにJBLを大きくしました。1970年代にはハリウッド映画に無くてはならない存在となり、いまでも世界中の映画館がJBLのサウンドシステムを採用しています。

そんなシアターサウンドに強いJBLですが、「JBL BAR 5.0 MultiBeam」のようなエントリーモデルとなるとどうでしょうか。1本のBARでどこまで満足できるか、早速チェックしていきたいと思います!

この記事では、「JBL BAR 5.0 MultiBeam」の概要や使用感について徹底レビュー。ライバル機となる他社モデルとの違いについても詳しくお伝えしますので、購入を検討中の方はぜひ参考にしてみてください。

ベア三郎

JBLの技術が詰まった大人気サウンドバーを本音レビューします!

JBL BAR 5.0 MultiBeam
総合評価
( 4.5 )
メリット
  • バーチャルサラウンドを強化するビームフォーミング
  • ドルビーアトモス対応
  • 拡がりある5つのスピーカーユニット
デメリット
  • サブウーファー非搭載
目次
ベア三郎
家電製品アドバイザー(総合)
家電製品アドバイザーの資格を持つ家電の専門家。ほかにも複数の国家・ベンダー系IT資格を持つエンジニアの側面も。趣味のギター・ピアノは20年超のキャリアがある音楽大好きこだわり強めのクマです。

JBL BAR 5.0 MultiBeamの特長

壁に反射させてサラウンドを再現するビームフォーミング

jp.jbl.com

JBL BAR 5.0 MultiBeam」の特徴のひとつが「ビームフォーミング」と呼ばれる独自のサラウンド技術。ビーム状の音を壁に反射させ、その反響を内蔵マイクで拾うことで、自動で部屋の形にマッチしたサラウンド環境を構築します。これにより、左右はもちろん、後ろに回り込むような音が再現できるようになっています。

「バーチャルDolby Atmos」対応

さらに「JBL BAR 5.0 MultiBeam」のウリといえば、「バーチャルDolby Atmos(ドルビーアトモス)」対応でしょう。「ドルビーアトモス」は最新の3次元・立体音響フォーマットで、左右に加え、上下の音を再現。

ただ、本来Dolby Atmosは天井に専用スピーカーをセットして利用するものなので、あくまで仮想的に再現するにとどまる点に注意が必要です。それを踏まえても、ビームフォーミングとバーチャルDolby Atmosによるハイブリッド・サラウンドにより、同価格帯のサウンドバーより1歩上の臨場感が味わえます。

JBL BAR 5.0 MultiBeamの主な仕様

外形寸法(約)・重量709 x 58 x 101 mm(幅x高さx奥行)・2.8kg
サウンドバー出力5x50W
スピーカーユニット(フロント)80mm x 48mm レーストラック スピーカードライバー x 5 + 75mm径 パッシブラジエーター x 4
サブウーファーなし
入出力端子HDMI入力(HDCP2.3対応) x 1, HDMI出力(eARC対応)x 1, 光デジタル入力 x 1, Bluetooth, Chromecast, AirPlay 2, Alexa MRM, Ethernet
Bluetooth4.2 (SBC)
その他Dolby Atmos, Dolby TrueHD, Dolby Digital Plus, Dolby Digital, マルチチャンネルPCM(2ch~7.1ch)、MPEG2 AAC、Wi-Fi(IEEE 802.11 a/b/g/n/ac 2.4GHz/5GHz)

置き場所に困らないコンパクトサイズ

JBL BAR 5.0 MultiBeam」は横幅70.9cmとコンパクトサイズです。高さもわずか約6cmなので、テレビ下にすっぽり収まりそうですね。壁掛けパーツも付属しているので、設置場所に困ることはないでしょう。

高級感ある金属製パンチンググリルでドライバーが保護されており、エントリーモデルながら見た目はハイエンドクラスのスピーカーと遜色ないレベル。カラーはブラックのみの展開となっています。

ベア三郎

シックな黒がインテリアを邪魔しません!

5つのスピーカーと4つのパッシブラジエーター

amazon.co.jp

JBL BAR 5.0 MultiBeam」は、48mm x 80mmの楕円形ドライバーが5つ搭載されています。前面に3基と、音の拡がりを強調させるために、両サイドにサイドファイアリング方式のドライバーを1基ずつ内蔵。サブウーファーは未搭載ですが、 低音を補強するために、75mmのパッシブラジエーターが天面と底面に合計4基搭載されています。

ベア三郎

上下のパッシブラジエーターが作用し合う絶妙な設計。非常に締まった低音を聴かせてくれます!

背面ポート

背面の入出力端子

JBL BAR 5.0 MultiBeam」は背面にHDMI入力(HDCP2.3対応) x 1、HDMI出力(eARC対応)x 1、光デジタル入力 x 1、LANポートが付いています。テレビとはHDMIケーブル1本で繋げることができ、Apple TVなどのSTBがあればHDMI入力に差し込めばOKです。LANポートは本体アップデートや、音声アシスタンス機能が付いたデバイスとの通信に利用します。※Wi-Fiも使えます

ベア三郎

Chromecast built-in、AirPlay、Alexaのスピーカーとしても使えますよ♪

操作に迷わないシンプルなリモコン

手によくなじむデザイン

まるでApple TVのリモコンを彷彿とさせるシンプルさ。ボタンが少ないので、低音調整やBluetooth接続などの操作はボタン長押しです。ボタンだらけのリモコンも考え物ですが、少し直感的ではないかも。

付属品

付属品は以下の通り。HDMIケーブルは付属しているため、別途購入する必要はありません。また、壁掛け用のL型アングルが付属していますので、最初から壁掛けも行えます。ただし、光デジタルケーブルは付属しませんので、接続時は別途お求めください。

  1. サウンドバー x 1
  2. リモコン(単四電池2本付属)
  3. 電源ケーブル(1.5m)
  4. HDMI ケーブル x 1 ( 1.2m, 4K対応)
  5. L型壁掛け用金具 x 2 (ねじ・アンカー付属)
  6. クイックスタートガイド(多言語)
  7. 保証書
  8. 安全シート

使用感について

ビームフォーミングが素直に凄い。

はじめに忘れずキャリブレーションを行おう

JBL BAR 5.0 MultiBeam」の実売価格は約3万3千円と、エントリーモデルの価格帯となっています。

この価格帯のすべてのサウンドバーに言えることですが、天井にスピーカーを設置するような、フルサラウンドのDolby Atmosを期待してはいけません。とはいえ、ビームフォーミングとバーチャルDolby Atmos、それにフロントに3基、両サイドに2基のスピーカー構成が非常にいい仕事をしてくれます。

実際にアクション映画を観る際には顕著にその効果が実感できます。「マトリクス」であれは、床に銃弾の薬莢が転がる音、「スパイダーマン」であればスルスル壁を上る際のサウンドが実感できます。また、Apple TV+でDolby Atmosに対応した「グレイハウンド」では、実際に海面を漂う戦艦に乗った気分になり、砲撃がすぐ側で炸裂する音がリアルに聴こえてきました。

不安だった低音も、4基のパッシブラジエーターがしっかりとカバー。サブウーファーのような締まった低音で、明らかにTVのサウンドとは別物。とはいえ、外付けの単体サブウーファーのような空気が震えるような重低音とまではいかない印象です。もし低音が足りないと感じた場合は、リモコン操作で低音を調整することも可能です。

ここまでサラウンド感があるとは正直思っていなかったのですが、ビームフォーミング+バーチャルDolby Atmosによる立体感はまさに匠の技。1本のバーで実現していることを考えると、十分過ぎる満足感です。

同価格帯との違い

JBL BAR 5.0 MultiBeam」は、執筆時点で3万3千円前後というエントリーモデルのお値段です。同じ価格帯では、サブウーファー内蔵で3Dサラウンドに対応している「YAMAHA YAS-109」が約2万円、ドルビーアトモスとDTS:Xに対応した「SONY HT-X8500」なら3万円後半という価格となっています。また、最近では2万7千円でドルビーアトモスに対応した「DENON DHT-S217」もライバルになるでしょう。サブウーファーも内蔵されており、シアターサウンドの入門機としてぴったりのモデルです。

参考までに現時点で聴き比べたおすすめサウンドバーを順位付けしてみました。

YAMAHA YAS-109」<「DENON DHT-S217」<「JBL BAR 5.0 MultiBeam」<「SONY HT-X8500」<「SONY HT-G700

ベア三郎

映画館のようなシアターサウンドを手軽に楽しめるエントリーモデル!

JBL BAR 5.0 MultiBeamはこんな人におすすめ!

JBL BAR 5.0 MultiBeam」は、5基のスピーカーを備え、ビームフォーミングとバーチャルDolby Atmosに対応したサラウンド再生に特化したエントリーモデルのサウンドバーです。Dolby DigitalとHDR10の4Kパススルーに対応していますので、同じく4K対応のApple TVなどのSTBとの相性もバッチリ。本格的なサラウンドシステムを組むには予算もスペースも足りない方に、おすすめしたいサウンドバーです。

ベア三郎

JBL BAR 5.0 MultiBeam」はこんな人におすすめ!

  • 映画好きでDolby Atmosを気軽に楽しみたい方
  • 1本のバーだけでサラウンドを楽しみたい方
  • お腹にくるような重低音までは要らない方

まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございました。今回はシアターサウンドの老舗JBLの「JBL BAR 5.0 MultiBeam」について、実機レビューをお届けしました。

ビームフォーミングとバーチャルDolby Atmosの相乗効果は期待以上で、周囲から音が聴こえてくる感覚は、同価格帯のサウンドバーではあまり味わえないと思います。本来いくつものスピーカーを揃えてやっと楽しめるDolby Atmosと同じ効果とまではいきませんが、一般的なテレビの音とは一線を画すサウンドに生まれ変わりますので、サウンドバー未導入の方はぜひ検討に値するモデルだと言えます。

以上、ベア三郎でした!

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