毎日の通勤やプライベートでの使用に加え、仕事中のリモート会議でも大活躍のイヤホン。ところが、それぞれのシーンに合わせたイヤホンを持つのは煩わしいですし、コストも掛かりますよね。
オススメは1つのイヤホンに統合することですが、どんなイヤホンでも良いわけではなく、仕事でもプライベートでも満足できるイヤホンにはいくつか条件があります。
そこでオススメなのが、4月11日に発売されたばかりの『Jabra Elite4』。Jabraは北欧発の世界的オーディオブランドで、その音質の高さから日本でも根強い人気があります。
この記事では、年間多くのイヤホンをレビューしてきた筆者が『Jabra Elite4』の使用感をお伝えします。仕事にもプライベートにも使えるイヤホンをお探しの方は、ぜひ参考にしてみてください。
Jabra Elite 4の基本概要
Jabra Elite4はJabraから発売中のノイズキャンセリング機能を搭載した、完全ワイヤレスイヤホンです。
2022年1月に発売したJabra Elite 4 Activeの姉妹品で、Elite 4 Activeは防水性に優れたスポーツモデルだったのに対し、Elite4は軽量でマルチポイントやクイックペアリングに対応した普段使いしやすいモデルとして設計されています。
Jabra Elite4とElite 4 Activeの仕様は以下の通りです。姉妹品ということで、用途に特化した機能以外は、似たようなスペックとなっています。
製品仕様
製品名 | Jabra Elite 4 | Jabra Elite 4 Active |
---|---|---|
本体サイズ | 約21mm x 28mm x 21mm | 約20.85mm x 27.3mm x 20.49mm |
充電ケースサイズ | 約65mm x 29mm x 35mm | 約64mm x 28.4mm x 38.9mm |
イヤホンの重量 | 約4.6g | 約5g |
重量 (充電ケース) | 約33.4g | 約37.5g |
IP 等級 | IP55 | IP57 |
アクティブノイズキャンセリング (ANC) | あり | あり |
マイクのタイプ | 4 x MEMS | 4 x MEMS |
ヒアスルー (外音取込機能) | あり | あり |
スピーカーサイズ | 6mm | 6mm |
スピーカー帯域幅 (音楽モード) | 20Hz – 20000Hz | 20Hz – 20000Hz |
サポートしているオーディオコーデック | Qualcomm aptX, SBC | Qualcomm aptX, SBC |
対応するソフトウェアとアプリ | Jabra Sound+ | Jabra Sound+ |
音声アシスタント対応 | Siri, Google Assistant | Amazon Alexa 内蔵, Siri, Google Assistant |
バッテリー持続時間 (イヤホンと充電ケース) | 最長28時間 | 最長28時間 |
音楽再生時間 (イヤホン) | 最長7時間 | 最長7時間 |
急速充電 | 10分間充電で最長1時間の使用時間 | 10分間充電で最長1時間の使用時間 |
Bluetooth バージョン | 5.2 | 5.2 |
ペアリングデバイス | 最大6台 | 最大6台 |
Bluetooth マルチポイント | あり | なし |
北欧らしいシンプルかつ美しいデザイン
Jabra Elite4はダークグレー、ネイビー、ライラック、ライトベージュの4色展開です。北欧らしいシンプルかつ洗練されたデザインが特徴的。イヤホンもケースもコンパクトなので、とても扱いやすいです。
姉妹モデルのJabra Elite4 Activeとは、マイク部分にわずかな違いは見られるものの、ほとんど外見は同じ。
バッテリーはそこそこ
Jabra Elite4のバッテリー駆動時間を見てみましょう。イヤホン本体のみで5.5時間、充電ケースと併用で最長22時間(ANCオフで最長28時間)ということで、ミドルクラスのイヤホンの中では平均的なスペック。10分間の急速充電で最長1時間の再生が可能な急速充電に対応しているのは嬉しいですね。
ほかにも、片耳だけで使える片耳モードやIP55の防塵防滴性能があり、多少の汗や雨でも慌てる必要はありません。
クリアでバランスのよい音
さて、Jabra Elite4の音質はどうでしょうか。Jabra Elite4はaptXとSBCコーデックをサポートしていますが、残念ながらAACコーデックには非対応です。音質はコーデック以外の要素で決まることが多いですが、SBCのみのiPhoneとaptX対応のAndroidで聴き比べてみました。ちなみに、良いイヤホンはSBCでも十分すぎるくらい音が綺麗です。
テイラー・スウィフトのKarmaでチェックしてみます。
まずはiPhone(SBC)から。第一印象はとにかく音がクリア。ひずみやノイズ感は全くなく、どこまでも透き通る明瞭なサウンドはさすがJabraです。左右の音の拡がりも十分あり、シンセサイザーが奏でる高音も綺麗に聴こえます。深く、沈み込むようなベースもばっちり。計測したわけではないですが、体感的にイヤホンの帯域幅がスペック表通りしっかり出ているのだと思います。
中音域も、テイラーの艶やかなボーカルに美しいコーラスが絡み合い、極上のコーラスワークが堪能できました。それでいて音の分離感も程よく感じられ、本当にSBCなのか?と思うほど。非の打ち所がないサウンドです。
Android(aptX)でも試してみましたが、よ~~~く聞いてみると(aptXのほうが)若干クリアかな?と思う程度。ハイレゾコーデックでも無ければ『SBCとaptX間で音質に顕著な違いはない』と言っても良いでしょう。とにかく、Jabra Elite4は癖がなく原音寄りで明瞭なサウンドなのに、華やかさも兼ね備えているミドルクラスイヤホンの中でも高いパフォーマンスがイヤホンだと感じました。
仕事とプライベートの両方に使えるイヤホンでは、クリアでバランスの良い音質が求められます。例えば、低音が強調されていたり、ドンシャリ(中音域が抑え目)サウンドなど癖のあるイヤホンもありますが、できる限り原音に近いイヤホンがオススメです。そういう面ではJabra Elite4は相性ばっちりな音質ですね。
騒がしい外出先でもクリアな通話品質
リモート会議や電話ではマイクの性能も重要です。ビジネス用のイヤホンを探すなら、マイク用のノイズキャンセリング機能が搭載されているものを選ぶとよいです。
Jabra Elite4のマイクは、Jabra独自の4-マイクテクノロジーが採用されており、騒がしい屋外での通話もクリアな音声が伝わるため、声を張り上げる必要がないとのこと。さっそく屋外でZoomを使い、サウンドテストを実行。自分の声がどのように聞こえるのかチェックしてみました。結果、ノイズキャンセリングがしっかり効いてるみたいで、周囲の雑音が綺麗に消えていました。音質については、声の輪郭が補強されている感じがあり、人の声が認識しやすい感じがします。
スムーズな接続と切替を可能にする支援機能
Fast Pair&Swift Pair対応
Jabra Elite4は、最初のペアリングも簡単。Fast PairとSwift Pairという高速なペアリング機能に対応しているため、Bluetoothの設定画面をいちいち開くことなく、パソコンまたはAndroidスマホなら近づけるだけで、通知画面から瞬時にペアリングできます。
マルチポイント対応
通勤やプライベートではスマホで音楽を聴いて、仕事ではPCに接続してリモート会議という使い方をするなら、切替のしやすさがかなり重要。切替のたびにBluetoothの設定画面を出して…ということが無いように、マルチポイントに対応していることがメチャメチャ重要です。
Jabra Elite4は、いちいちBluetoothの設定画面を開く必要が無く、デバイス間の切り替えが非常にスムーズ。これにより、パソコンでリモート会議中にスマホに着信があっても素早く応答でき、通話終了後には、リモート会議にすぐ戻ることができます。
アクティブノイズキャンセリング (ANC)
Jabra Elite4はアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能を搭載しています。少し残念なことに、ハイブリッド式ANCではないため、Apple AirPods Pro2、Sony WF-1000XM4、Bose QuietComfort Earbuds IIなどのトップクラスイヤホンには性能が少し劣ります。それでも、Jabra Elite4のANCはかなり肉薄しているほうで、周囲の雑音をある程度除去してくれます。値段の差を考えると仕方がないことではありますが、次回作はハイブリッド式を採用して欲しいものです。
まとめ:費用対効果抜群!仕事とプライベートでイヤホンを使い分けたくない方にオススメしたい。
2023年の夏を目前に、早くもすばらしいイヤホンが登場しました。
Jabra Elite4は、素晴らしい音質と実用性を備えつつも、北欧らしいデザインが魅力的なイヤホンです。スマホとパソコンをあらかじめペアリングしておけば、デバイス間の切り替えがストレスフリーに行えます。まさに、仕事とプライベート問わずに活躍できるイヤホンです。
AACコーデックに非対応なのは残念ですが、iPhoneでもSBCで十分に綺麗な音で楽しめます。実際、最近のSBCはBluetoothチップの性能向上により、数値的にはaptXと同等の音質を提供すると広く認識されています。
Jabra Elite4と同価格帯のイヤホンは、
あたりが候補になるのではないでしょうか。どの製品も素晴らしい完成度を誇りますが、マルチポイント・ハイブリッド式ANCなど対応はマチマチですので、よく調べて自分に合った製品を見つけてください。
以上、ベア三郎でした!
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